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所得控除は株式の利益や配当からも控除できる!

所得控除は株式の利益や配当からも控除できる!

 

源泉徴収ありの特定口座で株式売買をされている方は多いと思います。源泉徴収ありの特定口座の場合、損益通算や繰越控除などの適用を受ける際には確定申告を行うことがあると思いますが、通常は、「申告不要制度」を選択される方が多いと思います。今回は、そういった場合でも、あえて申告をすることにより税金が還付される場合があるという事例を紹介します。

 



株式以外の収入が少ないため、所得控除を全額使い切れていない場合は、確定申告をすれば税金が戻ってきます。

 

案外、盲点なのですが、所得控除は、分離課税の配当所得や株式の譲渡所得から差し引くことがます。もちろん、先に給与所得などの総所得金額から所得控除が差し引かれるため、所得控除を使い切っていれば申告しても税金は戻ってきません。今回ご説明するのは、デイトレーダーのように株式以外の収入がない、又は、株式以外の収入が少ない場合で所得控除をすべて差し引けていない場合です。そういう場合には、源泉徴収ありの特定口座をあえて申告することで、株式の利益や配当から、所得控除を差し引け、税金が還付されます。

 

税金の仕組みに詳しい方は、源泉徴収ありの特定口座を申告すると、国民健康保険税の金額が増え、かえって損をしてしまうという認識をお持ちの方もいると思います。この点については、回避する方法があります。

 



国民健康保険税への影響を回避する方法

 

平成29年の税制改正により、所得税では、源泉徴収ありの特定口座内の上場株式等の配当所得や譲渡所得を申告したとしても、改めて個人住民税の申告書を提出することにより、住民税では、所得税とは異なる課税方式を選択できるよう明確化されました。

 

ですので、所得税では、源泉徴収ありの特定口座内の株式の譲渡所得や配当所得を申告し、住民税では、「申告不要制度」を選択することにより、国民健康保険税への影響を回避できます。なぜなら、国民健康保険税は、住民税の所得を基礎として算出されるからです。

 

 



その他の注意点

 

特定口座内の株式の譲渡所得等を申告することによるそのほかの影響も注意しておく必要があります。

 

・配偶者控除・扶養控除

配偶者控除や扶養控除は、合計所得金額38万円以下の場合に適用されます。そのため株式の譲渡所得次第では、配偶者控除や扶養控除の適用除外になる可能性があります。旦那さんや親の扶養に入っているような場合には注意してください。

 

・住宅ローン控除等

住宅ローン減税は、本人の所得税の合計所得金額が3,000万円以下の年にのみ適用できます。

 

・社会保険の扶養

専業主婦や夫の扶養の範囲内で働いている妻は、年金、健康保険共に妻の分の保険料を支払う必要はありません。しかし、恒常的な収入が130万円以上あるとみなされると、年金では、国民年金第一号被保険者として、健康保険では、国民健康保険の被保険者として新たに保険料を支払う必要がでてきます。ただし、この恒常的な収入には、明確な規定はないようなのですが、一般的に申告された配当については恒常的な収入に入り、株式の利益については、恒常的な収入に入らない取り扱いをされているようです。

 

 


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“所得控除は株式の利益や配当からも控除できる!” への10件のフィードバック

  1. 偶然、先生の記事を見つけました。今年利益が出れば、来年確定申告したいと思います。
    税金について、無知ですが、記事から以下のように理解しましたが、正しいでしょうか?
    私は年金受給者ですが、年金が少ないため、基礎控除及び配偶者控除の額が60万円程余ります。仮に、株式の譲渡益が40万円、株式の配当が20万円ある場合、所得税は申告分離を、住民税は申告不要とすれば、上記控除額の余りの60万円が使用でき、源泉徴収(復興税は無視)された税金12万円(20%)の内、国税分の9万円(15%)が還付される。
    突然、厚かましい質問ですが、よろしくお願いします。

    • その通りです。所得控除が残っていれば、相殺できます。ただし、今回の場合、住民税について、株式の譲渡益40万と配当20万円の両方ともに、申告不要制度を選択するのではなく、株式の譲渡益40万円は、住民税でも申告し、配当20万円のみ住民税の申告不要制度を選択した方がお得だと思います。

       

      さらに細かく説明すると

      住民税の申告不要制度(特定口座)は、主に、国民健康保険料の負担増加を回避するために使用します。今回の場合、金額的に、全額、住民税の申告をした方が良い可能性もあります。住民税の基礎控除と配偶者控除は、所得税の基礎控除と配偶者控除より、若干控除金額が少なくなりますので、実際に細かく試算してみないと何とも言えません。試算方法は、住民税で株式の譲渡益40万円と配当20万円の全額申告した場合の住民税5%分の還付額と申告したことによる国民健康保険料の増加額との比較で行います。

  2. 中小企業で働く社員の者です。
    今年マンションを購入したので住宅ローン控除を受ける予定ですが、
    天引きされた所得税が低く住民税での控除されてもまだ控除が残りますが、
    その場合も株式の譲渡益、配当分で源泉徴収された分が戻るのでしょうか。
    私の場合社員なので個人住民税の申告書は不要と考えればいいのでしょうか。
    アドバイス頂けると助かります。

    • 住宅ローン控除は、株や配当の源泉徴収分からも控除可能か?

      今回の場合、株式の譲渡所得や配当所得を確定申告すれば、特定口座内で源泉徴収された税額も含めて還付されます。住宅ローン控除の残額を住民税からも引き切れていないというお話なので申告した方がお得だと思います。

       

      住民税の申告は?

      「源泉徴収ありの特定口座内の上場株式等の配当所得や譲渡所得の申告について所得税と住民税で異なる申告方法を選択する件」のお話だと思いますが、会社員の場合は、国民健康保険に加入されていないと思いますので、別々の申告を行う必要性はないと思います。

       

      ちなみに、合計所得3000万円を超えると住宅ローン控除の適用がなくなります。

       

  3. コメント失礼します。
    先月退職し、これから失業保険を受け取る予定ですが、住宅ローン控除が来年まで残ってます。
    この場合、来年も無職の状態で①失業保険での住宅ローン控除が受けられるのかと、②投資信託と株取引を特定口座の源泉徴収ありで取引をしており、利益が出た場合に、その所得税から住宅ローン控除が受けられるのか、③逆に投資信託や株取引の利益を申告することでデメリットがあるのかを教えて頂きたいです。
    よろしくお願い致します。

    • ①失業保険での住宅ローン控除が受けられるのか

      そもそも失業給付は非課税所得なので税額は発生しません。

       

       

      ②投資信託と株取引を特定口座の源泉徴収ありで取引をしており、利益が出た場合に、その所得税から住宅ローン控除が受けられるのか

      控除できます。

       

       

      ③逆に投資信託や株取引の利益を申告することでデメリット

      株取引の利益を確定申告すると国民健康保険料に影響があります。

       

      国民健康保険料は、賦課基準額に税率を乗じて計算します。賦課基準額には、税額控除(住宅ローン控除)は考慮されません。

       

      賦課基準額

      前年の総所得金額等から基礎控除33万円を引いた金額です。
      総所得金額等には利子所得、配当所得、不動産所得、事業所得、給与所得、一時所得、雑所得、土地等の譲渡等にかかる事業所得等の金額、土地建物等の短期・長期譲渡所得の金額、株式等にかかる譲渡所得等の金額、先物取引にかかる譲渡所得の金額、条約適用利子等にかかる利子所得等の金額、山林所得などの金額が含まれます。

      船橋市HPより

       

      江戸川区HPに詳しく記載されています。

       

  4. コメント失礼致します。
    この度リストラに伴い当面の収入は株式の配当金のみになりそうです。特定口座、源泉徴収です。
    例えば2021年度の課税所得金額が配当金収入の税引前360万円のみ、その他収入無しのケースでは、確定申告することで基礎控除が適用され、更に配当控除によって所得税を全額還付となり、住民税は申告不要を申請することで健康保険料の増額を回避することが出来るという理解でよろしいでしょうか。またこのケースの場合、健康保険料は実質所得金額ゼロで算出されるのでしょうか。
    よろしくお願い致します。

    • その考え方で大丈夫です。配当控除する場合は、配当を総合課税で申告する必要があります。住民税では申告不要を選択するとのことなので、国民健康保険料計算の際の所得はゼロになります。

       

  5. コメント失礼いたします
    住宅ローン減税を受けている者です。
    今年の給与が夫と併せると3000万円ギリギリで、私の源泉徴収無し特定口座や一般口座の利益(20万円弱)や配当(5万円程度)を加えると3000万円を超えてしまいます。
    そのため、損失の出ている株式の売却を検討しております。
    この際
    ①売買利益と同額相当の損失となるよう株式を売却
    ②申告分離課税で確定申告
    を行う事で住宅ローン減税の上限を超えないようにすることは可能でしょうか?
    このような事を行う際、特定口座(源泉徴収なし)と一般口座の利益、配当を(同一銀行です)併せて計上しても良いのでしょうか。

    もうひとつの選択肢として、私の給与は1000万円以下ですので、特定口座(源泉徴収なし)と一般口座の利益が20万円を超えなければ(配当は源泉徴収済みなので)確定申告不要と考えてもよろしいのでしょうか?

    ご教授お願いいたします。
    ご教授お願いいたします。

    • 申し訳ありませんが記事に関するご質問しか受け付けておりません。

       

      今年の給与が夫と併せると3000万円ギリギリで・・・

      勘違いをされているのは、合計所得金額とは、申告等する本人の所得であり、夫婦合算の所得という意味ではありません。

      (住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除)
      第四十一条 個人が、・・・その者のその年分の所得税に係るその年の所得税法第二条第一項第三十号の合計所得金額が三千万円以下である年については、その年分の所得税の額から、住宅借入金等特別税額控除額を控除する。

       

      合計所得金額という所得の範囲(概念)です。

      合計所得金額3,000万円の判定(国税庁HP)

       

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