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酒居会計ブログ ~税金の話~

(税務上)代表者の妻に対する役員報酬の適正額は?裁判事例をもとに

 

家族経営等の会社の場合、妻に対する給料の金額が税務上問題になる場合があります。明確な報酬規程があり、他の従業員と同じように働いている場合は、何も問題はありませんが、たまにしか会社に来ないような場合には、非常勤役員とみなされ過大役員報酬として税務上否認される場合があります。今回は、裁判事例をもとに確認していきます。まずは、代表者の妻が職務に従事した事実は認められないとして否認された事例から見て行きます。

 

職務に従事した事実は認められないとして全額否認された事例

 

職務に従事した事実がない場合には、役員報酬の全額が否認されています。

 

昭和49年5月23日裁判事例より 

会社代表者の妻として会社が運営する寮の仕事の手助けをした程度と認められ会社の従業員として寮の仕事に従事していたものとは認め難い。その他原告の前記主張事実を認めるに足りる証拠はないとして、3年間分の役員報酬がそれぞれ 42.8万円 71.6万円 71.4万円の全額否認されています。 

 

 

平成29年6月14日裁決事例より

元妻はボランティア程度の役務しか提供しておらず、その息子は、請求人に対して全く労務又は役務を提供しておらず、まして、両名とも請求人の経営に参画していなかった。これらの事情に加え、元妻及びその息子以外の理事に対する役員給与の支払がなかったことや、元妻及びその息子が請求人の理事を解任された後も本件給与が支払われ続けていることをも併せ考慮すると、本件給与は、元妻又はその息子の労務若しくは役務の提供又は理事としての地位に対する対価の性質がなく、元妻又はその息子に対する給与又は報酬とは認められない。

 

役員報酬が適正額かどうかの判断基準

 

妻への役員報酬が不相当に高額かどうかの判断は、法人税法施行令第70条第1号及び第2号に規定されている実質基準と形式基準により判断します。形式基準については、会社が定めた定款の規定又は株主総会の決議等での限度額との比較のため、あまり問題になりません。

 

問題になるのは、実質基準で、下記の裁決事例に記載されているように、①その役員の職務の内容、②その法人の収益の状況、③その法人の使用人に対する給料の支給の状況、④その法人と同種の事業を営む法人で、その事業規模が類似するものの役員に対する報酬の支給の状況等に照らし、妻への役員報酬が高いかどうかで判断されることになります。

 

 

平成13年6月22日裁決事例より「実質基準と形式基準の説明」

法人税法第34条第1項(現在は、法人税法第34条第2項)では、法人がその役員に対して支給する報酬の額のうち、不相当に高額な部分の金額については、その法人の各事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入しない旨規定されている。この不相当に高額な部分の金額については、法人税法施行令第69条第1号及び第2号(現在は、法人税法施行令第70条第1号及び第2号)に規定されており、同条第1号では、その役員の職務に対する対価として相当な額かどうかという実質基準を超える金額とし、同条第2号では、定款の規定又は株主総会等の決議で定められた支給限度額などの形式基準を超える金額としている。この場合、いずれの基準とも超えて役員報酬が支給されている場合には、金額の多い方の基準とすることとしている。

 

実質基準においては、役員に対して支給した報酬の額が、その役員の職務に対する対価として相当であると認められる金額を超えているか否かを判断することであり、具体的には①その役員の職務の内容、②その法人の収益の状況、③その法人の使用人に対する給料の支給の状況、④その法人と同種の事業を営む法人で、その事業規模が類似するものの役員に対する報酬の支給の状況等に照らし判断することとなる。

 

また、形式基準においては、定款の規定又は株主総会若しくはこれに準ずるものの決議により、報酬として支給することができる金額の限度額を定めている法人が、各事業年度においてその役員に支給した報酬の額が当該限度額を超えているかどうかで判断することとなる。

 

「条文」

(過大な役員給与の額)
第七十条 法第三十四条第二項(役員給与の損金不算入)に規定する政令で定める金額は、次に掲げる金額の合計額とする。

 

一 次に掲げる金額のうちいずれか多い金額

 

イ 内国法人が各事業年度においてその役員に対して支給した給与(法第三十四条第二項に規定する給与のうち、退職給与以外のものをいう。以下この号において同じ。)の額(第三号に掲げる金額に相当する金額を除く。)が、当該役員の職務の内容、その内国法人の収益及びその使用人に対する給与の支給の状況、その内国法人と同種の事業を営む法人でその事業規模が類似するものの役員に対する給与の支給の状況等に照らし、当該役員の職務に対する対価として相当であると認められる金額を超える場合におけるその超える部分の金額(その役員の数が二以上である場合には、これらの役員に係る当該超える部分の金額の合計額)

 

ロ 定款の規定又は株主総会、社員総会若しくはこれらに準ずるものの決議により役員に対する給与として支給することができる金銭の額の限度額若しくは算定方法又は金銭以外の資産(ロにおいて「支給対象資産」という。)の内容(ロにおいて「限度額等」という。)を定めている内国法人が、各事業年度においてその役員(当該限度額等が定められた給与の支給の対象となるものに限る。ロにおいて同じ。)に対して支給した給与の額(法第三十四条第六項に規定する使用人としての職務を有する役員(第三号において「使用人兼務役員」という。)に対して支給する給与のうちその使用人としての職務に対するものを含めないで当該限度額等を定めている内国法人については、当該事業年度において当該職務に対する給与として支給した金額(同号に掲げる金額に相当する金額を除く。)のうち、その内国法人の他の使用人に対する給与の支給の状況等に照らし、当該職務に対する給与として相当であると認められる金額を除く。)の合計額が当該事業年度に係る当該限度額及び当該算定方法により算定された金額並びに当該支給対象資産(当該事業年度に支給されたものに限る。)の支給の時における価額(第七十一条の三第一項(確定した数の株式を交付する旨の定めに基づいて支給する給与に係る費用の額等)に規定する確定数給与にあつては、同項に規定する交付決議時価額)に相当する金額の合計額を超える場合におけるその超える部分の金額(同号に掲げる金額がある場合には、当該超える部分の金額から同号に掲げる金額に相当する金額を控除した金額)

 

 

役員報酬の適正額は、代表者の妻が非常勤役員とみなされるか、常勤役員とみなされるかにより大きく変わります。

 

裁判事例などで算出される役員報酬の適正額は、代表者の妻が非常勤役員とみなされるか、常勤役員とみなされるかにより、大きく変わります。非常勤役員とみなされた場合の適正額は、今回ご紹介する事例では、類似法人の非常勤役員の報酬等をもとに算出されています。業種や会社の規模などにより非常勤役員の役員報酬の適正額は異なってきます。それでは、裁決事例をもとに見て行きます。

 

 

 非常勤役員とみなされた事例

 

平成13年6月22日裁決事例

代表者妻は、登記上の役員であること及び下記の職務に従事している程度からみれば、常勤役員とはいえず、非常勤役員とみるのが相当である。

 

代表者の妻の職務内容

 

①請求人の工場に出勤していない
②取締役でありながら取締役会に出席せず、請求人の業績も知らない
③原処分に係る調査の担当者に対し、平成5年8月頃から自宅でシールはりの業務をしていた旨申述しているが、シールはりの業務をしていたことを証する記録や書類等はなく、その事実を確認することができない
④平成10年に病気にかかってからは請求人の業務を何もしていない
⑤請求人の融資に関連して担保を提供しているが、これは昭和57年に抵当権が設定されて以後、変更がないことなどが認められ、これらの事実から判断すると、代表者妻は、請求人の経営に参画しておらず、また、役員としての職務に専念しているとも認められない。

 
非常勤役員に対する報酬の支払がある法人を、平成8年12月期及び平成9年12月期については12社、平成10年12月期については8社抽出し、非常勤役員に対する報酬を算定したところ、適正な平均年間報酬額は次表とおりとなる。その結果、「過大役員報酬額」として否認された金額は適正であるとされた。

 

事業年度 適正報酬額(年間)
平成8年12月期 757,500円
平成9年12月期 591,060円
平成10年12月期 483,648円
 

 

平成22年9月10日裁判事例(平成23年2月24日高裁判決でも納税者の主張は退けられています。)

代表者の妻の下記の職務の内容に照らせば、抽出対象役員を非常勤の役員としたことについても相当であるというべきである。

 

代表者の妻の職務内容

 

代表者の妻は、原告における経営方針の決定、しょうちゅうの製造販売に関する業務、資金繰りに関する業務、経理業務等に直接従事することはなく、取引先等の接待業務等に従事したことはあるものの、その日数は極めて少なく、さらに、会社への出勤日数も1か月に1、2回程度であることから、代表者の妻は、日常的に原告の役員として業務執行に従事していたのではなく、いわゆる非常勤の役員としていくつかの職務に従事していたものと認めるのが相当であり、代表者の妻の役員としての職務の内容として固有のものがあったとは認められないというべきである。

 

非常勤役員に対する報酬の支払がある類似法人を抽出し、非常勤役員に対する報酬を算定したところ、適正な平均年間報酬額は次表とおりとなる。 

 

事業年度 適正報酬額(年間)
平成16年5月期 366,200円
平成17年5月期 1,309,022円
平成18年5月期 1,234,545円

 

 

平成20年11月14日裁決事例(上記、平成22年9月10日裁判の前に国税不服審判所で争われた事例)

代表者の妻は下記の職務内容から非常勤役員に当たるものと認めるのが相当である。

 

代表者の妻の職務内容

 

代表者の妻は、請求人の経営方針の決定、○○の製造販売、資金繰り等の重要事項には従事せず、請求人が外部に委託した業務を担当することもなく、月のうち、接待等の従事日数は僅少であり、法人の事務所への出社日数もわずかで、その多くの日数は家事や子供の世話に費やされていると認められることから、法人の日常的な役員としての職務に従事しない、いわゆる非常勤役員に当たるものと認めるのが相当である。
 
以上により、実質基準に照らし、職務の内容、法人の収益の状況、使用人に対する給料の支給状況及び類似法人の非常勤役員に対する報酬の支給状況等を総合すると、本件適正報酬額は下記のようになる。

 

事業年度 適正報酬額(年間)
平成16年5月期 619,152円
平成17年5月期 1,877,167円
平成18年5月期 1,968,833円

 

 

 

 

 

常勤役員とみなされた事例

 

代表者の妻が常勤役員であると認められ、給与が適正額であると認められた事例

 

平成17年3月25日裁決  代表者の妻への給与が適正とされた事例
代表者の妻の役員としての勤務の状況は次のとおりであり、取締役として経営に参画し、ほぼ常時勤務している事実が認められ、この事実によれば、代表者の妻は、常勤役員であると認めることができる。

 

代表者の妻の職務内容

 

A 取締役会に出席するなどして会社の経営方針の決定にかかわっている。
B 請求人の決算書や法人税の確定申告書を所轄の税務署へ提出する前にその内容を確認するなどして、会社の業績について承知している。
C 代表者から各従業員の勤務成績の説明を受け、これを基に、請求人の業績等を参考にして従業員の給与や賞与を決定している。
D 請求人の事務所及び請求人が経営する会社には、週に3、4回は顔を出し、代表者や従業員から、経営上はもちろん日常業務に関する問題点等についても聴取している。
E 日々のつり銭の交付及び売上金の管理並びに草取り、清掃作業を行っている。

 

したがって、本件役員報酬額を類似法人の非常勤役員の報酬の額と比較する方法により、不相当に高額であるとする額を算出することは相当ではない。

 

①法人の本件各事業年度における代表取締役の報酬額は、いずれの事業年度も8,400,000円であること、②本件各事業年度における従業員の給与の額は、従業員一人当りの平均給与額を計算すると平成12年8月期は3,320,909円、平成13年8月期は3,258,676円及び平成14年8月期は3,660,332円となることから、これら報酬及び給与の支給状況と本件役員報酬額を比較しても、本件役員報酬額が不相当に高額であるとは認められない。

 

 

 

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常勤役員と認められるか、非常勤役員としてみなされるかにより、役員報酬の適正額は大きく異なります。勤務実態などから判断して妻への役員報酬を決めましょう。

 

 

 


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