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圧縮記帳と10万円未満の少額の減価償却資産・一括償却資産の損金算入制度は併用可

 

 

今回は、圧縮記帳と10万円未満の少額の減価償却資産・一括償却資産の損金算入制度は併用できるというお話をさせていただきます。

 

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酒居

30万円未満の少額の減価償却資産の特例と異なり、措置法の圧縮記帳とも併用可能という点に注意してください。

 



併用できるとはどういうこと?

 

例えば、器具備品45万円の購入に対し、補助金30万円をもらい、圧縮記帳を下記のように行ったとします。

 

器具備品45万円 / 現金45万円

圧縮損30万円 / 器具備品30万円

 

圧縮記帳後の器具備品の帳簿価額は、15万円になります。

 

この15万円に対して、一括償却資産の損金算入制度が適用でき、20万円未満かどうかの判定は、圧縮記帳後の15万円で行います。

 

一括償却資産の損金算入の特例を適用すると次のような仕分けになります。

 

減価償却費5万円 / 器具備品5万円 (一括償却資産の損金算入制度)

 



10万円未満の少額の減価償却資産・一括償却資産の損金算入制度と併用可能な圧縮記帳とは

 

10万円未満の少額の減価償却資産・一括償却資産の損金算入制度と併用可能な圧縮記帳は、法人税法の圧縮記帳と租税特別措置法の圧縮記帳の両方併用できます。

 

 

法人税法の圧縮記帳
国庫補助金等で取得した固定資産等の圧縮額の損金算入
工事負担金で取得した固定資産等の圧縮額の損金算入
非出資組合が賦課金で取得した固定資産等の圧縮額の損金算入
保険金等で取得した固定資産等の圧縮額の損金算入
交換により取得した資産の圧縮額の損金算入

 

 

租税特別措置法の圧縮記帳
収用等に伴い代替資産を取得した場合の課税の特例
換地処分等に伴い資産を取得した場合の課税の特例
特定資産の買換えの場合の課税の特例

 

 

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酒居

措置法上の圧縮記帳とも併用できます。30万円未満の少額減価償却資産の損金算入の特例制度とは異なりますの注意して下さい。

 

 



条文ではどのように記載されているのか?

 

条文では、どのように記載されているか確認していきます。下記が、10万円未満の少額の減価償却資産・一括償却資産の損金算入制度の条文になります。一部省略しています。

 

10万円未満の減価償却資産の損金算入

(少額の減価償却資産の取得価額の損金算入)
第百三十三条 内国法人がその事業の用に供した減価償却資産(第四十八条第一項第六号及び第四十八条の二第一項第六号(減価償却資産の償却の方法)に掲げるものを除く。)で、前条第一号に規定する使用可能期間が一年未満であるもの又は取得価額(第五十四条第一項各号(減価償却資産の取得価額)の規定により計算した価額をいう。次条第一項において同じ。)が十万円未満であるものを有する場合において、その内国法人が当該資産の当該取得価額に相当する金額につきその事業の用に供した日の属する事業年度において損金経理をしたときは、その損金経理をした金額は、当該事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入する。

 

 

一括償却資産の損金算入

(一括償却資産の損金算入)
第百三十三条の二 内国法人が各事業年度において減価償却資産で取得価額が二十万円未満であるもの( 第四十八条第一項第六号及び第四十八条の二第一項第六号(減価償却資産の償却の方法)に掲げるもの並びに前条の規定の適用を受けるものを除く。)を事業の用に供した場合において、・・・

 

 

 

1、10万円未満の少額の減価償却資産、一括償却資産の損金算入制度では、減価償却資産から、「第四十八条第一項第六号及び第四十八条の二第一項第六号に掲げるものを除く。」とあります。

 

 

 

第四十八条第一項第六号及び第四十八条の二第一項第六号は、ともにリース取引に係るものであり、法人税法の圧縮記帳を受けた資産、措置法の圧縮記帳を受けた資産は、除かれていない。なので、圧縮記帳後の資産について、10万円未満の少額の減価償却資産、一括償却資産の損金算入制度の適用が可能です。

 

 

 

(減価償却資産の償却の方法)

第四十八条 平成十九年三月三十一日以前に取得をされた減価償却資産(第六号に掲げる減価償却資産にあつては、当該減価償却資産についての同号に規定する改正前リース取引に係る契約が平成二十年三月三十一日までに締結されたもの)の償却限度額(法第三十一条第一項(減価償却資産の償却費の計算及びその償却の方法)の規定による減価償却資産の償却費として損金の額に算入する金額の限度額をいう。以下第七目までにおいて同じ。)の計算上選定をすることができる同項に規定する政令で定める償却の方法は、次の各号に掲げる資産の区分に応じ当該各号に定める方法とする。

 

六 国外リース資産(法人税法施行令の一部を改正する政令(平成十九年政令第八十三号)による改正前の法人税法施行令第百三十六条の三第一項(リース取引に係る所得の計算)に規定するリース取引(同項又は同条第二項の規定により資産の賃貸借取引以外の取引とされるものを除く。以下この号において「改正前リース取引」という。)の目的とされている減価償却資産で所得税法(昭和四十年法律第三十三号)第二条第一項第五号(定義)に規定する非居住者又は外国法人に対して賃貸されているもの(これらの者の専ら国内において行う事業の用に供されるものを除く。)をいう。以下この条において同じ。) 旧国外リース期間定額法(改正前リース取引に係る国外リース資産の取得価額から見積残存価額を控除した残額を当該改正前リース取引に係る契約において定められている当該国外リース資産の賃貸借の期間の月数で除して計算した金額に当該事業年度における当該国外リース資産の賃貸借の期間の月数を乗じて計算した金額を各事業年度の償却限度額として償却する方法をいう。第七目において同じ。)

 

 

第四十八条の二 平成十九年四月一日以後に取得をされた減価償却資産(第六号に掲げる減価償却資産にあつては、当該減価償却資産についての所有権移転外リース取引に係る契約が平成二十年四月一日以後に締結されたもの)の償却限度額の計算上選定をすることができる法第三十一条第一項(減価償却資産の償却費の計算及びその償却の方法)に規定する政令で定める償却の方法は、次の各号に掲げる資産の区分に応じ当該各号に定める方法とする。

 

六 リース資産 リース期間定額法(当該リース資産の取得価額(当該取得価額に残価保証額に相当する金額が含まれている場合には、当該取得価額から当該残価保証額を控除した金額)を当該リース資産のリース期間(当該リース資産がリース期間の中途において適格合併、適格分割又は適格現物出資以外の事由により移転を受けたものである場合には、当該移転の日以後の期間に限る。)の月数で除して計算した金額に当該事業年度における当該リース期間の月数を乗じて計算した金額を各事業年度の償却限度額として償却する方法をいう。第七目において同じ。)

 

 

 

 

2、10万円未満の少額の減価償却資産、一括償却資産の判定の基礎となる取得価額とは、圧縮記帳後か?

 

 

 

10万円未満の少額の減価償却資産、一括償却資産の損金算入制度ともに、取得価額にカッコ書き(一括償却資産については、10万円未満の少額減価償却資産の条文で次条第一項において同じと記載されている。)で、「第五十四条第一項各号の規定により計算した価額をいう」とあります。第五十四条第一項三号を確認すると、法人税法の圧縮記帳については、圧縮記帳により損金算入された金額を控除した金額に相当する金額をもって取得価額とみなすとあります。

 

また、措置法の圧縮記帳については、措置法の圧縮記帳の条文の中で、圧縮記帳により損金算入された金額は、取得価額に算入しないと規定されています。

 

ですので、圧縮記帳後の金額で判断することになります。

 

 

 

(減価償却資産の取得価額)
第五十四条 減価償却資産の第四十八条から第五十条まで(減価償却資産の償却の方法)に規定する取得価額は、次の各号に掲げる資産の区分に応じ当該各号に定める金額とする。

 

3 第一項各号に掲げる減価償却資産につき法第四十二条から第五十条まで(圧縮記帳)の規定により各事業年度の所得の金額又は各連結事業年度の連結所得の金額の計算上損金の額に算入された金額がある場合には、当該各号に掲げる金額から当該損金の額に算入された金額(法第四十四条の規定の適用があつた減価償却資産につき既にその償却費として各事業年度の所得の金額又は各連結事業年度の連結所得の金額の計算上損金の額に算入された金額がある場合には、当該金額の累積額に第八十二条(特別勘定を設けた場合の国庫補助金等で取得した固定資産等の圧縮限度額)に規定する割合を乗じて計算した金額を加算した金額)を控除した金額に相当する金額をもつて当該資産の同項の規定による取得価額とみなす。

 

 

措置法の圧縮記帳

(特定の資産の買換えの場合の課税の特例)
第六十五条の七

8 第一項の規定の適用を受けた買換資産について法人税に関する法令の規定を適用する場合には、同項の規定により各事業年度の所得の金額の計算上損金の額に算入された金額(第四項の規定により各事業年度の所得の金額の計算上益金の額に算入された金額を除く。)は、当該買換資産の取得価額に算入しない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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